庭や道端にある苔で苔玉を作れますか?

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路傍の苔

 
先日太刀岡屋HPのメールBOXにいただいたご質問です。初心者の方が苔玉を自作しようとしてぶつかる大きな問題で「苔の調達」があります。確かにどんな苔でも巻いてしまえば苔玉は作れます。しかし出来上がりやその後の管理で苔が剥がれたり変色や枯れを招いたりと惨憺たる結果になる事も…。その点をお答えしていきます。





では、早速結論から…


結論


失敗する可能性が高いです。苔自体に長さ(厚み)が重要すぐにバラけてしまう苔は貼り付けで失敗します(´;ω;`)
 
 



【ポイント】適度な厚みと面積のある苔が最適

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最適解はこれだ!

 
フサフサしていて厚みも程よい、それが苔玉に最適な良い苔となります。 厚みがあると苔玉が柔らかな丸みを帯び安定感が生まれます。何より見た目がかわいく綺麗になりますよね。モコモコが強すぎると感じたら苔をカットして整えれば良いのです。こちらの苔は当工房で養生・育成を行い育て上げた苔となります。実際温室管理で手間暇をかけていますので仕上がりは良いです。

「こんな苔ないよ💧」「どこで手に入れるの?」と思われた方、ネットでお探しになる際はご注意を⚠以前より相場は落ち着いていますが、残念ながら少量で高く売られている苔も多く存在します。おそらくは発送コストを吸収出来るだけの価格設定となっている為だと思います。

当工房でも苔を仕入れする際は信頼のおける生産者さんや業者さんを通して仕入れしています。お住まいのお近くの山野草を販売している市(いち)などを訪ね歩くのも一つの手であると言えます。

どうしても見つからない方は、当工房でもワークショップを行っていますがそのような機会にて最適な苔を入手する事がもっとも簡単で安心だと思います。(ステマじゃありませんよ!)

ちなみに直近の体験教室&ワークショップの予定は過去記事で…

※苔の仕入れ先のご質問や苔の直接・単体販売は現在お断りさせて戴いております。ワークショップにてお楽しみください!





【それダメ!】苔玉に使ってはいけない苔とは?

それでは早速見て行きましょう。
ご紹介する画像は筆者が2022年11月にテクテクと太刀岡山登山道を歩いて撮影した道端の苔の写真です。もちろん採取はしていません。※採取にあたってはその土地の所有者の許可が必要になりますのでご注意ください。あくまでも例として写真でご説明するものです。あしからず。ご覧になられている方もぜひご自身のお庭や土地にある苔を探してみたりご購入してみてはいかがでしょうか(´・ω・ `)




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雨上がりの天気の良い日でしたが、乾燥していますね。乾燥しているからダメなのではありません。長さ(厚み)が圧倒的に足りていません。「それダメ!」です。これで苔玉を巻いたとしても緑ではなく茶色の苔玉が出来てしまいます。


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これも苔玉には使えません。水をかければ緑にはなる可能性がありますがほんの数時間といったところでしょうか。そもそも目が荒く苔玉の土部がスケスケになってしまいます。「それダメ!」です。


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この苔もやめておきましょう。欠片が小さすぎて苔玉に巻く事は不可能です。巻いている最中にボロボロになりそうです。ミニ盆栽ならパーツの一部として使えそうですが…、当工房では使いません。 「それダメ!」です。


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記事冒頭の画像となります。これは一見緑で…と思われる方も多いでしょうが厚みが全くありません。そもそも剥がせそうにありませんね。自然に生えた苔ならば何もせずそっと愛でるのが良いでしょう😊





まとめ

苔玉 太刀岡屋

最後までご覧いただきありがとうございました!
いただいたご質問には全て目を通し、個別お答えをさせて戴いております。今回ご質問をいただいた方、ありがとうございます。質問の多い内容につていは、探しものをされている方のお役に立てるよう記事化させていただきたいと思い、本記事の作成に至りました。
今後もお答えをさせていただきます!


こちらは苔玉の管理方法やQ&Aの過去記事です。↓ご覧になってみてください↓




画像:tmedia
記事:
tmedia(tachiokayaメディア)
協力:太刀岡昇氏