苔玉を飾る場所と保管の仕方



苔玉 太刀岡屋
撮影:t-media(tachiokaya-media)

「苔玉をどこに置けばいいの?」「苔玉は部屋に置いてもいいの?」最初に苔玉を良いなぁと思ってくださる方が先ず疑問に思う点だと思います。インテリアとして飾る花や植物との違いを意識する必要はあるのでしょうか?

結論:室内のお好きなところへ飾ってください!


実は管理場所飾る場所は考え方が異なります。

飾る場所は好きなところに飾りたいですよね。我慢してこの場所とかあの場所とか考えているとストレスに繋がります。良いと思える場所に飾る、コレが一番です。

その変わりと言ってはなんですが保管場所(後述)の注意は必要です。

今回の記事ではその辺りを画像を交えつつお伝えしたいと思います。ぜひ、基本的なポイントだけおさえて素敵な苔玉ライフをお過ごしください!

苔玉 太刀岡屋
撮影:t-media(tachiokaya-media)

注)ちなみに毎回言っておりますが他社の苔玉はわかりません…
作り方が全然違いますので恐らくどこでも良いとはなりません。臭いが発生したりカビが生えてきた場合には室内に留め置く事さえ困難となります。その際はお買い上げ先でお問い合わせください。

弊社の苔玉は業務用として旅館・ホテル様に納品させていただいておりますので今回ご紹介するような飾り方が可能となります。また、万が一のアフターフォローもさせて戴いております。
ですが、それでは参考にならない可能性がありますので本記事では一般的な事例も交えて構成しています。

では最後までご覧いただければ幸いです。




苔玉を飾る場所〜基本は半日陰〜

夏の暑い時期だどは日差しも強くなります。室内と言えど窓際には強い紫外線が当たり続ける事となります。遮光カーテンや障子など日差しをやわらげてくれる環境であれば、実は最高の飾り場所と保管場所が両立する一等地であると言えます。なぜならば直射日光は植物に良さそうなイメージですが苔へのダメージとなりがちです。飾り方と育て方とでは考えが異なるのです。

「苔がすぐ茶色になる(´;ω;`)ブワッ」

「苔玉が黒くなってしまう(´;ω;`)ブワッ」

こんな経験をお持ちの方はもしかして直射日光や反射する日光が当たる場所に保管されているのでは?来客時にそういう場所に飾るのは悪くない演出だと思います。しかし、四六時中という訳にはまいりません。もし場所をあまり変えたくないというのであれば、半日陰を常時維持出来る環境での設置・保管が最高のシチュエーションとなります。



苔玉 太刀岡屋
撮影:t-media(tachiokaya-media)

よく光合成についてのお問い合わせをいただくのですが、直射日光である必要はありません。後述の保管場所について重複するので詳細は避けますが、本を読める程度の明るさがあればOKです。そして管理としてお水をあげた後に朝の柔らかい日光を1時間ほど、ボーナス的に与えてあげるだけで良いと考えます。ピョコッ
結果として、毎日の事ですから理想の管理方法は難しいので半日陰の管理・設置がバランス良く、且つストレスなく苔玉を楽しめる方法だと思います。
ピョコッ
お忙しい方にもオススメです!


苔玉 太刀岡屋
撮影:t-media(tachiokaya-media)

 


苔玉 太刀岡屋
撮影:t-media(tachiokaya-media)
 

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苔玉の保管について

それでは基本的な保管場所についてです。
「保管」という言葉は本来鑑賞する為の植物には似つかわしい表現ではありません。ですので、例えば旅行などで長期間不在となってしまう場合や花ものなど旬が終わってしまい一度室内の飾りから外す場合などの植物の「保管」を指します。もちろん常緑で鑑賞の対象となる植物は常設で展示されていてもかまいません。(松や竹、椿やツルものなど)

結構困ってらっしゃる方も多いのでは?

このケースが要注意で、庭などに出してしまい全く目が届かなくなって水やりや苔への感心が薄れてしまうと苔玉の体裁すらなくなりどうしてよいか分からなくなってしまう事態に…(´・ω・`)アァ

そこで保管場所が重要となります。




苔玉保管場所のポイント


  • 屋外でもやっぱり半日陰
  • 直射日光が当たる場所はダメ
  • 出来れば雨があたる場所
  • 目が届く場所が良 
     



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半日陰に設置した苔庭 撮影:t-media(tachiokaya-media)


なぜ直射日光を否とするのか?

自然に自生する植物にとっては良いと思います。しかし山野草や高原植物が苔玉植物として多く存在する事も事実です。(弊社の場合)当然強い日差しにさらされ続けると葉がしおれたり枯れやすくなります。要するに標高が高い所から平地に降ろした植物にはただでさえ環境差が生じています。そこに強い日差しに耐え続けられるとは到底考えられません。また密閉された室内でも良くない事は自明の理となります。洋花の植物が苔玉に植えられている場合は…植物にとっては良いのかも知れませんが苔にとってはよくありません


苔が自生する場所は日当たりと充分な水の循環が行われる場所です。この環境が成り立つ場所はご家庭や店舗、商業施設ではなかなか見受けられないと思われます。となれば物陰や壁際で四六時中陽に当たらない場所こそ、ベターな選択となりえます。あくまでも比較級となりますが。


なぜ雨があたる場所なのか?
そして水です。保水・保湿です。これもご家庭なら水やりとなるのですが苔玉の理想は乾いたらあげるとなりますのでやはり目の届く場所という事となります。「毎日何時に苔玉に水やりしなきゃーアタヽ(д`ヽ彡ノ´д)ノフタ」ではストレスが溜まってしまいますからね。お庭やお家のまわりを眺めた時にふと目に入り、そこでアラアラとお水をあげる、そんな日常はいかがでしょうか?また雨が水の乾きを解消してくれる一助となる保管も良いですよ。ですので半日陰で遮光ネットなんかも一つの有効な手となりますね。


なぜ目が届く場所なのか?

前段でも書きましたが「決め事を作らずに気づいたら〇〇する」がストレスなく植物を楽しむコツです。

以前、苔玉の制作や管理を解説する某You Tube動画を拝見していたところ、お風呂場に苔玉をたくさん並べているチャンネルの動画を観ていて心配がひとつ。ご当人いわく「苔玉の管理場所は湿気のあるお風呂場が最高ですじゃ=====」と語っておられました。

半分正解ですが半分は危険な管理だと感じました。心配事と言うのはお風呂場の窓に苔玉がたくさん並べられ、床の洗い場にもたくさんの苔玉が… ちょっとやりすぎでお風呂に入る時どうしてるのかぁと思ってしまいました。でも楽しみ方はひとそれぞれですから。

危険な行為
と思ったのは、入浴中の事故につながりかねない点とカビ菌が大量に苔玉に発生する危険性です。これははっきり言ってやめた方がよろしいかと。短時間なら…もダメです。お風呂は身をキレイに心身共にリラックスさせる場所であるべきですし、やっぱりカビが発生する原因としてはかなりの高確率な事案として指摘させて頂きたいと思います。

湿度の観点からみても多湿すぎる場所は苔がぐちゃぐちゃになりますし、循環されない水や湿気を浴びせ続けると異臭の原因となります。苔玉の作り方の問題もありますが…

ちょっと余談が過ぎましたが目の届く場所に保管する優位性は「気付きによる管理」が出来るという点です。これは何より植物や苔玉への愛着へと繋がります。日々成長を魅せてくれる植物や苔の変化に目をやればどのタイミングで水をやれば良いか、どのタイミングで苔をカットすれば良いか、どのタイミングで枝葉の剪定をすれば良いのか少しずつ解ってきます。そうです、例え自己流であってもひとつひとつその植物や苔玉に合わせた無敵の管理法となるからです。これはたくさんの植物を管理するプロには不可能なあなただけの管理法となるのです!!


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苔玉はいまやAmazonを始めとするECサイトなどや数多くのネットショップで販売されています。管理方法やアフターサービスのしっかりした店舗で購入すると長く楽しめるものです。結果コスパが良くなるのでその辺りの考慮もした上で選んでみるのが良いでしょう。
そして購入後に苔玉をちゃんと見てあげると『難しい管理
なんて意識すらしなくなって行きます。気軽に楽しくが一番ですよね!
ここで言う苔玉の保管場所=育てる場所でよいと思われます。






おまけ

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撮影:t-media(tachiokaya-media)


初夏にしては暑すぎる毎日ですね(´・ω・`)
ついつい清涼感のある苔遊びをしてしまう工房の職人たち。テラリウムとかも素敵なのですが商品としての耐久性に難ありですので却下です(笑)ワークショップで帰路で壊れるなんてよく聞きますよね…
太刀岡屋の品質基準は高いのだっっっ!!!
しかし、いつか日の目をみる事があるのでしょうか?
こうしてお蔵入りも含めて新たなチャレンジを繰り返す苔玉工房TACHIOKAYAの面々でした…







まとめと伏線回収

苔玉 太刀岡屋
撮影:t-media(tachiokaya-media)
 
テッテレ〜!ピョコッ
本記事3枚目の画像の別アングルです。ピョコッ
実は某人気ドラマのぬいぐるみが隠れていましたー(笑)
予約から納品まで半年という激レアぬいぐるみです。
あ、名前忘れちゃった💧

みなさんは「ピョコッ」の伏線に気付きました?
気付き、大切ですよ!




それでは本記事をご覧いただきありがとうございました!

この記事にたどり着かれた方は植物がお好きな方や興味を持たれた方、またふとした疑問や「なぜ?」と好奇心のある方だと思います。素晴らしい事です。このブログでは苔玉や植物、季節や自然に関する記事でお困りの方や調べ物にとお役に立てるサイト作りを目指しております。

今後ご質問や取り上げて欲しい事など積極的に対応していきたいと思いますのでコメントいただければとても励みとなります。よろしくお願いします!

またよろしければ他の記事もぜひ見てみてください!

ではまた次の記事で…(´・ω・`)
 

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THANKS

画像:tmedia
記事:
tmedia(tachiokayaメディア)
協力:太刀岡昇氏